【留学生の就活対策】ウェブテスト対策

日本の就職活動では多くの企業で適性検査(ウェブテスト)が行われています。留学生の皆さんは、エントリーシートや面接を重視して、筆記試験の対策まで取り組まない人が多く見られます。しかし、ウェブテストで落ちてしまったら、せっかく書きあげたエントリシートも一生懸命取り組んだ面接準備も無駄になってしまいますので、必ずウェブテストの対策をしましょう。

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何のために適性検査が行われるのか?

当然ですが、企業は良い人材を採用するために様々な選考を行っています。しかし、適性検査の問題を見てみると、仕事とはあまり関係のなさそうな内容ばかりで、不自然に難しい問題であるようにさえ見えます。一体、何のために実施されるのでしょうか?下記で主な理由を説明します。

大量の応募者をふるいにかけて絞るため

みなさんは就職活動をするとき、採用企業の人事の気持ちを想像したことがあるでしょうか?

会社から「今年は100名採用!」と目標を与えられ、その達成に向けて会社説明会やインターンシップ、ジョブフェアの準備に追われる毎日。その努力も実って全国から1,000名をこえる応募がありました。「やった!」と喜ぶ間も無く「どうやって100名に絞り込もう?」と次の問題が出てきます。全員と面接をする?一人30分で終わらせても30,000分(=500時間)かかってしまい、それだけで3ヶ月の労働時間が全て費やされてしまいます。実際には、日時調整や急な変更などの連絡業務が追加で発生するので、複数人で分担したとしても処理できません。

一度に1,000人も10,000人も求職者が応募してくる中、全員と会って話すことは物理的に無理なので、適性検査を通して面接できる人数まで学生をふるいにかけて絞る必要があるのです。確かに、不合格者の中には試験の点数は低いけれども仕事のできる人が紛れていることでしょう。しかし、それは仕方ないこととして切り捨てて、一定以上得点した人から選抜する方が圧倒的に効率が良く、また毎年同じやり方で進めたとしても失敗する確率を下げることができるのです。

応募者の学力を確認するため

効率的に落とすことがウェブテストの主目的であると話しましたが、もちろん適性を測定するためにも利用しています。つまり、これから教育を与えたとして理解・学習するだけの基礎学力があるかということを確かめるために使います。複数名の新卒を採用した場合、全体に対して同時に研修を実施した方が時間的にも費用的にも効率が良いです。一方、研修を受けた人たちの学習能力にばらつきがあると期待する効果が得られません。この問題を回避するためには、基礎学力のある人を揃えることが有効です。その観点で言うと、適性検査の結果は非常に便利な指標なのです。

ミスマッチを防いだり、採用後の配属部署の判断材料にしたりするため

これは性格検査の話になりますが、面接ではなかなか見えてこない学生の内面を浮き彫りにして、ミスマッチを防いだり、採用後の配属部署の判断材料に役立ったりします。毎年人材を採用していると、活躍する人としない人、早期離職する人としない人などの傾向がデータとして見えてきます。例えば、活躍も定着もしている人と同じ傾向が性格検査で見られたら、その応募者は会社にとって有益な人材である可能性が高いと考えられます。逆に、面接ではどれほど魅力的に見えても、性格検査の結果がものすごく悪かったら慎重に検討をしたほうがいいと考えられるでしょう。

自宅や大学のPCから受験する方法

インターネットの環境さえあれば、自宅でも大学でもインターネットカフェなどでも、いつでも試験を受けることができるというメリットがあります。一方で使用するPCの動作確認が必要だったり、試験途中にインターネット接続のトラブルが起きてしまった際にヘルプデスクに連絡しなければならなかったりなどの不便さもあります。期限ギリギリに受験することは控えましょう。

ウェブテストの種類

ここでは代表的な試験を見てみます。また、各試験の問題例を載せていますので、ぜひチャレンジしてみてください。

SPI

非言語系(分割払い、速度算、集合、確率、表の読み取り、推論など)

言語系(二語の関係、語句の用法、空所補充、分の並び替え、熟語の成り立ちなど)

性格検査

数あるウェブテストの中でも多くの企業で採用されているものです。他の試験と比べてレベルはそれほど高くありませんが、出題範囲が多く、問題数も多いのが特徴です。

頻出業界:商社、メーカー、銀行など

ENG

英語

SPIの英語能力審査です。三菱商事、丸紅、ゴールドマン・サックス、TBS、日本航空、全日空など業務で英語力を必要とする企業で行われています。

頻出業界:総合商社、外資金融・証券・航空業界

玉手箱

計数問題(四則計算、図表の読み取り、表の空欄の推測)

言語問題(論理的読解、趣旨判断、論旨把握)

英語問題(論理的読解、長文読解)

性格適性

それぞれ問題数と制限時間が決まっていますが、企業毎に問題の組み合わせが異なります。

玉手箱は問題形式が一定であるため、SPIと比べて対策がしやすいです。ですが、SPIよりも時間制限が厳しいため、解答のスピードと正確性が重要となります。また問題形式1種類に対して複数の問題が出ることも特徴的です。つまり同じような問題が続きます。そのため、問題のパターンをある程度掴むことができれば、残りの問題も同じように回答できます。

頻出異業界:総合商社・専門商社、証券・投資銀行、総合研究所など

TG-WEB

言語(空所補充、空欄補充、文字の並び替え、長文読解など)

非言語(図形・パズル形式、暗号・推論など)

性格審査

難易度が高く、事前の対策がとても重要です。このテストを採用している企業は多くないので、あなたの希望している企業が採用しているか確認しましょう。

頻出業界:大手金融、外資系コンサル、外資系メーカーなど

対策方法

問題を実際に解いてみましたか?「算数や数学は得意だったから大丈夫だろう」と思っても設問がすべて日本語のため、問題文を理解するにも時間がかかります。また、同じように英語力に自信があっても、和文英訳など日本語の能力が求められる問題があるため、初見で解答していくことは難しいかもしれません。言語系はどうでしょうか?一分以内で長文を読んで、問題に解答するのは日本人学生でも訓練が必要です。

ウェブテストの特徴は一つの問題にかけられる時間がとにかく短いことです。制限時間がきたら、自動で次の問題に移ってしまいます。どうしても分からない問題があれば、どれか一つを選んで飛ばしてしまう手もありますが、すべての問題を適当に選んでしまっては、当然落ちます。

ウェブテストは、問題に慣れておくことが大切です。市販で売っている問題集を最低2度は解くようにしましょう。しかし、すべての種類の試験対策をすることは難しいため、まずはあなたの志望度の高い企業が実施しているものを調べて対策しましょう。

ウェブテストは避けて通れない

日本で就職活動をする上でウェブテストは避けて通れません。実際に会社に応募する3ヶ月くらい前には準備を始めておきましょう。Your Careerではウェブテスト対策のクイズがたくさんあります。会員登録をすれば無制限で受験できるので、積極的にご利用ください。

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