【留学生の就活対策】企業研究のやり方

企業研究とは?その目的

自己分析と同じく、就職活動でとても大切なのは業界研究・企業研究です。今回は、企業研究の目的ややり方を紹介していきます。企業研究も主な目的は下記2点です。

関心のある業界から、自分に合う企業を見つける。

企業について調べ、なぜ自分がそこで働きたいかを整理する。

企業研究は、企業を理解するためにも、自己分析で明らかになった自分の価値観とどれくらいマッチしているかを見極めるためにも大切なプロセスです。就職活動を始める際、何から始めたらいいかわからないことも多いと思います。まず自己分析で自分の価値観を明らかにし、その価値観にマッチする企業を調べていきましょう。

自己分析については、この記事を読みましょう。

【留学生の就活対策】自己分析のやり方

企業研究の方法

企業研究イメージ

1. 業界地図で業界の全体像を調べる

東洋経済新報社が出す『業界地図』が最も有名な書籍です。浅く広く業界の関係を調べたり、業界ごとの今後の予測や企業の関係図を見たり出来ます。
業界内の大手企業の事業規模や、財閥系・独立系・外資系などの関係図などを見ておきましょう。

2. 四季報・企業ページで企業情報を調べる

同じく東洋経済新報社が出す『四季報』では、各企業の収益や福利厚生など詳細な情報を調べることが出来ます。企業ページよりも数値に表された情報が多いので、選考を希望する企業についてはよく見ておきましょう。

『業界地図』も『四季報』も大学や地域の図書館に置いてあることが多いです。

3. 会社説明会・OBOG訪問で生の情報を聞く

選考を希望する場合には、可能な限り会社説明会やOBOG訪問に参加しましょう。本やネットで調べて疑問に思ったことを直接聞ける機会になります。

4. 就活サイトやSNSも便利だが、使い方に注意!

その他、就活サイトやSNSからも情報が得られるでしょう。しかし、そこに根拠のない話や限りなく主観的・限定的な話も多く存在しているので、全てまるごと信じることはせず、上手に取捨選択する情報リテラシーが大切です。複数の情報源から多角的に分析する癖をつけましょう。

大手企業がたくさん載っている:リクナビ、マイナビ

仕事経験のある外国人向け:Daijob.com、CareerCross

英語のみで仕事を探す:GaijinPot Jobs、Glassdoor

就活口コミサイト:ONE CAREER、Rakuten みん就

企業口コミサイト:OpenWork、エン ライトハウス

SNS:LinkedIn、Facebook

企業研究で調べる項目

会社名や事業などの基本的な情報は勿論、実際に選考を受ける会社は昇給や福利厚生などの制度も調べて、入社後のイメージをつけられるようにしましょう。調べておきたい項目を挙げていきます。

代表者に関する情報

多くの企業がウェブサイトや採用情報で、社長や代表取締役などのメッセージを載せています。名前や経歴だけではなく、会社の方針にも大きく関わりますので代表者からのメッセージはきちんと読んでおきましょう。

企業理念やビジョン

企業理念・精神・ビジョンなど、言葉は会社によって異なりますが、企業文化や方向性を示すメッセージがあるはずです。企業のベースとなるものですから、ES提出や選考前に必ず見ておきましょう。

設立年・資本金・株式公開・事業拠点

上場企業であれば、投資家や株主に向けたIR情報(IR=Investor Relations)などが公開されています。中長期の企業の展開を知ることで、入社後の異動・転勤などの可能性をイメージできるでしょう。

事業内容

事業内容とは「その企業が行っている仕事の内容」を指します。実際にどうやって企業が利益を得ているか?を知りましょう。今まで知らなかった商品やサービスを提供している場合などもあります。

商品・サービスの内容

商品・サービスのターゲット(toB・toC/年齢層別/国内・海外など)や今後注力したい事業を知ることで、その企業の強みを理解することができるでしょう。

競争力

商品・サービスの開発力・技術力・品質や商品・サービス提供のネットワークなどです。「同業他社ではなくなぜこの企業を志望しているのか?」を整理しておくことで、ESや面接などの選考で説得力ある説明ができます。他社と比較し、商品・サービスの強みは何か?を理解しておきましょう。

業績

売上高や営業利益(率)などの経営数字です。業界地図や四季報、IR情報などで大まかな規模を理解しておきましょう。同じ商品・サービスを提供している競合でも、利益率などは企業によって異なります。数字を正確に記憶したり、全ての項目を理解したりする必要はありません。だいたいの傾向を掴みましょう。学校では時間をかけて研究し、理解を深めていくことが常ですが、ビジネスでは時間という貴重な資源をいかに効率的に無駄なく使えるかが評価されます。

労働環境・待遇

良い条件が全て揃っている企業はそうそうないので、どうしても我慢できない条件だけに絞ってこだわりましょう。(また、重要な事実として、良い条件を得たければ、それ相応の自分の価値を磨く必要があります。)働いたことがない場合、条件面を見てもイメージがつかないことがあるでしょう。そういったことは、OBOG訪問で働いている人に感想や意見をもらいましょう。また、留学生の場合は一時帰国で長期休暇をとりたいことでしょう。実際に取れる環境なのか、調べておくと良いかもしれません。リモートワークや副業に関する情報も、興味があるならチェックしておくと良いでしょう。

主な労働環境・待遇に関する項目

社風・企業文化

平均年齢・男女比

チームワーク重視または個人の裁量を重視

研修などの教育制度

キャリア形成の環境

昇給・昇進の仕組み(年功序列/成果主義/評価制度など)

女性登用について

平均勤続年数

勤務条件

給与(年収や賞与、昇給など)

勤務地(海外駐在や転勤など)

勤務時間(残業時間やフレックスタイム制度など)

休日(年間休日数や有給休暇など)

福利厚生(社宅・家賃補助/資格取得補助/産休・育休制度など)

企業研究で準備をして、選考を通過しよう!

留学生の就職支援を長年行なってわかったことは、「企業研究が上手な人は、就職活動が上手くいく」ということです。逆に、能力や情熱が高くても、企業研究をしっかりやらない人は、内定獲得まで進むことができない傾向にあります。これは、日本の採用慣行である「新卒一括採用」が関係しています。この制度下では、仕事を遂行する能力よりも組織に順応する適性や動機が高く評価されます。同じ業界、同様のサービス、類似の商品を扱っていたとしても、「なぜ、この会社なのか?」を突き詰めて答えられることが必須条件です。そのためにも、企業研究にしっかり取り組んで、下記2点の目的を達成しましょう。

関心のある業界から、自分に合う企業を見つける

企業について調べ、なぜ自分がそこで働きたいかを整理する

企業研究は、様々な情報を整理する必要があります。実際にやってみて、「これでいいのかなぁ・・・?」と不安になる人もいるかと思います。そういった場合は、専門家に相談するのが良いと思います。私たちYour Careerは、日本全国の大学や専門学校、日本語学校に「留学生専任キャリアアドバイザー」を派遣しており、詳しく、丁寧なアドバイスを無料で提供し続けています。是非、お気軽にご相談ください。

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