公開日時 : 2022年02月26日
更新日時 : 2022年03月08日
学生は年金を払わなくて済む?
年金は20歳以上になると、留学生も含んだ、日本に住む全ての人が払わなくてはいけないものですが、その月額は2022年現在16,610円です。フルタイムで働くことのできない学生にとってはとても厳しい金額です。そういった学生のために、年金の支払いを10年間待ってくれる制度があります。それが「学生納付特例制度」です。
どうして待ってもらうの?
年金は払い忘れると、将来の年金でもらえる金額が減ってしまいます。加えて年金は期限内に払わなければ延滞金が発生し、余計に払う必要が出てきます。学生納付特例制度を利用すれば、10年以内に待ってもらった分を払えば、年金を満額受け取ることができます。
ただし、猶予を受け始めてから3年度目以降は、当時の支払い額と経過した期間に応じた金額を加算して支払わなければいけません。そのため、この制度の利用後はできるだけ早く支払い始める方がいいでしょう。いくら加算されるかは年金住宅福祉協会の学生納付特例制度についてのサイトを参考にしてください。
また、65歳以上になってからもらえる老齢年金は、年金を支払い続けて10年経つともらえる資格を得られますが、この制度を利用した場合は、支払っていない学生の期間も10年のうちに含まれます。
逆に、もし脱退一時金を受け取るつもりのある人は、この制度を利用すると支払っていない期間も10年に含まれてしまい、脱退一時金を受け取れなくなってしまう場合があるため、必ず確認しましょう。
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学生なら基本だれでも利用可能
学生納付特例制度は、1年以上日本の学校に通う学生であれば、留学生でも利用することができますが、一年間の所得が128万円以下の人に限ります。
もし子どもや親などを養っている場合は、128万円からさらに養っている人数×38万円分を足した金額を超えていない人は利用できます。
申請先は役所・役場か年金事務所
学生納付特例制度を利用する場合は、自分が住んでいる地域にある役所や役場、もしくは年金事務所に書類を提出する必要があります。
申請をするときは、年金手帳か基礎年金番号通知書、加えて学生証か在学証明書の写しを用意し、「国民年金保険料 学生納付特例申請書」に必要事項を記入して、申請先に持ち込むか郵送で提出してください。
まとめ
65歳以降も日本で住むことを考えているのなら、年金は将来生活するための大事な収入源になります。一方、日本に留学で来た方など、ほとんどの方は、まだ日本でそこまで長く暮らすかどうかは考えておらず、実際には帰国する人のほうが多いでしょう。
年金をはじめ、税や保険料のことなどは、自分から情報を集めないとなかなか知ることのできないことですので「外国人労働者のLiberal Arts」を読むなどして、日本で賢く、自由に生きる術を身につけましょう。もし、その他生活のことなどでもわからないことがあれば、無料でご相談にのります。