公開日時 : 2022年02月07日
更新日時 : 2022年03月01日
アルバイトにかかる税金
みなさんはアルバイトをしていますか?
給料日には給料の他に給与明細が渡されます。そして、そこには「源泉所得税」という項目があり、給料からいくらか引かれていることがあります。これを「源泉徴収」と言い、会社が給与を支払う際、事前に給与にかかる所得税を引いておくことを指します。
そのため、手取り(実際にもらえる額)は
給与 ー 源泉徴収 (ーその他) = 手取り
という計算で知ることができます。
源泉徴収で給与から引かれる割合は場合により異なります。
居住者(日本国内に住所を持っているか一年以上滞在予定のある人)の場合
日本人と同じ仕組みで源泉徴収が行われる(扶養控除等の対象となる)
非居住者の場合
一律で20.42%の所得税が引かれる
しかし、いくつかの場合で所得税が免除になり、源泉徴収されない場合があります。
出身国が日本と結んでいる「租税条約」に免税が含まれている場合
勤労学生控除の適用対象内の場合
所得が103万円未満の場合
その他にも結婚されている方などは控除を受けることができます。
詳しくは国税庁No.1191配偶者控除をご覧ください
なぜ、源泉徴収するの?
源泉徴収は給与が支払われるときに行われます。これは、所得税の納税漏れを未然に防ぐためです。
もし納税漏れがあれば、後からその分を追加で支払わなければなりません。また、源泉徴収をしていない場合は、自分で一から確定申告(納税のための手続き)をしなければならず、かなり手間がかかります。
確定申告に関する記事はこちら「確定申告・年末調整」
そのため会社の方で給与から事前に所得税を引き、会社が全ての手続きを行うようにしているのです。
だいたいいくらくらい?
では、源泉所得税は実際いくらになるのでしょう?
時給1,000円、週28時間で4週間、12ヶ月にわたってアルバイトした場合を考えます。このときの給与は1カ月で11万2千円、1年間で134万4千円です。税金がかかる所得は各種控除をした後の金額であり、仮に基礎控除と給与所得控除のみ適用したとすると、所得は
所得の計算式:1,344,000円 – 1,030,000円 = 314,000円
です。この金額に5%の所得税がかかりますので、
所得税の計算式:314,000円 × 5% = 15,700円
が年間に支払う所得税です。従って、月々の源泉徴収額は1,308円となります。
税金の控除を活用するともっと安くなる可能性があります。
居住者の場合、源泉徴収で引かれる額はたった540円です。所得税は健康保険や厚生年金保険などの社会保険料を差し引いた金額を元に計算されるため、このように低い金額となります。手元にわたる金額は約9万5千円です。
非居住者の場合は源泉所得税で一律20.42%が給与から引かれ、その金額は約2万2千円です。これは非居住者に社会保険料を払う必要がないためです。そして、手取りの給与は約8万9千円です。
自分で計算をしたいときはこちらのリンクから「時給計算|手取り給料シミュレーション」
まとめ
日本で働くといろいろな税金がかかわってきて思ったようにお金が稼げない人もいるでしょう。でも、少しの工夫で税金を安くすることができます。税のことをはじめ、生活のことなどでわからないことがあれば、いつでもお気軽にご相談下さい。